お茶の声が聴こえるか

そう、僕は女の子になりたかったんだよ。

ワンピースを着たい。

 

繋ぎ目ひとつない、一枚の布としての服。純粋な布。纏いたい。タイトなワンピースがいい。コクーン型も悪くない。プリーツはない方がいい。フレアワンピースでも、やっぱり縫い目もプリーツもないままで、風に揺れるカーテンのようにドレープしていたい。

 

 

ワンピースは僕にとって「女の子」の象徴だから。だから、着たい。ワンピースを着た「女の子」をめちゃくちゃにしたい。

 

実際、僕は女の子だけが好きというよりは「女の子の体」だったり「女の子」っていう概念が好きなのだけれど、ところで僕は「男の体」が「きたない」ように感ぜられていて、そんな男の体を持つ自分自身にも多少の違和感はあって。

 

身体中 毛に覆われて、ゴツゴツしていて、臭くて、野蛮で、大きくて、硬くて、重い、男。きたない。

 

 

じゃあ性転換手術をするかといえば、ノーなんだ。

 

女の子を自分のブツで愛せるなんて、最高。綺麗な「女の子」を、きたない「男」で染めてやるんだ。なんて倒錯した、過激な快感。男に抱かれるという行為そのもの、そのものが、よごされるということで、ああ、かわいそう、可哀想な女の子、そんなものに包まれて、可愛そうな女の子。抱きしめてあげる。